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    ニューヨーク発「北米のバイオ最新情報」

横浜市の姉妹都市のひとつ、米国カリフォルニア州サンディエゴ市は、世界の最先端を走るバイオクラスターとして世界的に有名です。このレポートでは、サンディエゴを始め、アメリカ及びカナダのバイオ事情について、横浜市ニューヨーク事務所が、現地の専門家に依頼してとりまとめた最新の情報をお送りします。
横浜市ニューヨーク事務所 所長 早川恵庸

◆◆◆ 2005年7月4日 ◆◆◆
乳癌遺伝子発見のアッセイ法

 サンディエゴにあるGenpathway 社と Baylor College of Medicine (Houston)とは、新しく開発された総合的なトランスクリプションに基づくアッセイ法を応用し、乳癌に関係する新しい重要な複数の遺伝子を決定している。今回新しく見出されたこの遺伝子は、乳癌の重要な調節因子(レギュレーター)として既に知られているコ・アクティベーターによって直接制御されることから決定されたもの。
 この研究はProceedings of the National Academy of Sciencesに発表されたもので、Genpathway社が開発したFactorPathTMアッセイを用いることで、乳癌関連因子が制御する遺伝子を見つけることを目的とし、同社とBaylor College of Medicineが研究協力した結果である。
 その後の解析により、コ・アクティベーターとトランスクリプション因子の両方が遺伝子制御に関与していることが確認された。第2のGenpathway社のアッセイ法である、TranscriptionPathTMを利用して、これらの遺伝子(複数)がお互いに生物的に関連していることが証明された。
 この研究は、乳癌を含む種々のヒトの癌で過剰発現される蛋白、steroid receptor coactivator-3 (SRC-3/AIB1)によって調節される遺伝子を決定したもので、この蛋白は正常細胞に対するより癌細胞を選択的に成長させる働きを持っていると考えられている。
 Genpathway社のDiscoveryModeTMのFactorPathアッセイを利用することで、彼らは前に報告されていない何百もの遺伝子部位とSRC-3とが結合することを認めている。
 更に、Genpathway社の第2の分析法、FactorPath QueryModeTMを利用して研究を続けた結果、これら遺伝子部位29のうち18が特にSRC-3の強力な結合部位となることが明らかになった。
 またQueryModeTMを利用することで、SRC-3とトランスクリプション因子の両者が関与するだけでなく、ホルモンであるestrogenで細胞が刺激されると、多くの場合これらの部位と結合する度合いが増加していることも示された。彼らは、この新しいSRC-3/ER結合部位の周辺にある遺伝子が、estrogenによって刺激された結果、その発現レベルに変化が起こることを確かめる目的で、Genpathway Transcription Path QueryModeを利用している。

Anadys Pharmaceuticals社がNovartis社と契約
 サンディエゴのAnadys Pharmaceuticals社は、スイスのNovartis社と、C型血清肝炎ウイルス(HCV)とB型血清肝炎ウイルス(HBA)感染、及びその他関連する疾病治療のため、ANA975 及びToll-Like Receptor7 (TLR7)の開発、製造、販売について、独占的契約を結んだ。
                                           
Celgene社の抗癌剤Revlimid臨床試験
 サンディエゴのCelgene 社が開発している抗癌剤Revlimid (lenaidomide)は、既に他の薬剤で治療を受けたものの再発、或いは難治性の多発性骨髄腫患者の病気進行を顕著に遅らせることが明らかにされた。Revlimid とdexamethasone 両者を投与した場合にはその進行には53から60週間を要したが、dexamethasoneとプラシーボ投与では約20週間だったと言う。全体のレスポンス率は58−61%。
 Revlimidはまた、難治性または再発した慢性的リンパ球白血病についても研究が進められている。フェーズ試験で14人の患者のうち12人で、リンパ球数の減少が見られた。 
 この会社はまた、脊髄形成不全症治療にRevlimidを使ったフェーズ試験でも有望な結果が得られているとのことである。


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