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    ニューヨーク発「北米のバイオ最新情報」

◆◆◆ 2006年3月5日 ◆◆◆
Integrated DNA Technlogies社が
サンディエゴに生産センター新設

アメリカにおける最大の核酸類の委託生産会社であるアメリカのIntegrated DNA Technlogies社(アイオワ州Coralville)は、先ごろサンディエゴに新しくオリゴヌクレオチド(oligonucleotide)生産センターを開設した。オリゴヌクレオチド増産のために、サンディエゴに設備「IDT West Coast Operations」を新設したものである。
 これによってカリフォルニアにある多くのバイオ産業は、必要とするオリゴヌクレオチドを迅速に入手できることが出来るようになり、それによって同社製品のマーケットシェアーの拡大も期待されている。サンディエゴ周辺のバイオ産業は拡大し続けており、オリゴヌクレオチドの需要が高まっていることから、同社がここに生産設備を開設することが期待されていた。
IDT West Coast Operationsは、2005年12月にIntegrated DNA Technlogies社によりサンディエゴにあるGeneBase, Inc.が買収された結果誕生したもので、1万平方フィートの敷地でカスタム・メードの核酸生産が行われる。現在従業員数は16人だが1年以内に2倍に増員する計画だという。
 同社はCoralvilleにある本社のほか、今回のサンディエゴ生産センター、イリノイ州、カナダトロント、イスラエルなどにも事務所を有している。
Integrated DNA Technlogies

サンディエゴと台湾の結びつき

 1990年初期、台湾政府は経済開発の次の波としてバイオテクノロジー産業の発展を推進することに決定、その結果現在では台湾のバイオ関連企業は劇的に増加した。2004年には238社が、分子生物学、遺伝学、バイオインフォーマティクス、低分子新薬の発見、バイオチップ、蛋白利用治療などの分野でそれぞれ研究開発に励んでいる。台湾のバイオ企業クラスターは台北を中心としており、ここには台湾大学など優れた大学やライフサイエンス関連研究機関がある。なお、台湾には158の大学があるが、約20万人の学生や大学院学生がバイオテクノロジーのコースを専攻しているという。
 
1984年、バイオ産業発展を目指して、台湾政府、経済省により台北にバイオテクノロジー開発センター(DCB)が設立され、現在では350人の職員が民間企業とも連携して活動を行っている。その6割ほどの研究者が、新薬開発、遺伝子治療、漢方、環境バイオ、前臨床毒性試験、などの研究開発を行っている。
 「台湾−アメリカ・バイオテクノロジー・アソシエーション(The Taiwan-America Biotechnology Association, TABA, www.taba-usa.org)」が、両国間のギャップを埋める目的で設置されたが、もともと南カリフォルニアのバイオテクノロジー専門家と台湾の研究者との結びつきから始まったものである。初期には単に情報の交換が主な活動であったが、現在ではビジネス協力の段階まで進んでいる。TABAは幾つかのサンディエゴにおけるBioForumを通して、両国の研究者、経営者、投資家たちの結びつきを強めるために貢献している。例えばアメリカ企業は、台湾で経済的に実施できるCRO(Contract Research Organization)活動や医療機器の生産を利用して、アジア−太平洋地域市場へ製品を出すことが可能となった。
 他方、アメリカのバイオベンチャー企業は台湾での資金獲得が出来る可能性がある。例えば、サンディエゴのAndroScience社は、台湾との結びつきを通して資金を得、設立された。ここ数年アメリカ国内で資金を集めることが難しくなっていることから、台湾からの投資は魅力がある。
なおAndroScience社は以前から、漢方薬より得られた有用な活性物質を分離・同定し、前立腺がんや前立腺肥大症のようなアンドロジェン疾患治療用医薬品の開発を狙っている。この会社では最近、新しいアンドロジェン調節機構を持った新しいグループの化合物を見出したと発表している。
AndroScience

 設立後わずか3年のTaiGen Biotechnology社(台北)は、臓器移植拒否、固形がん、SARS用の4種類の化合物を前臨床開発段階に持っていった。75人の研究者を含む100人の従業員はアメリカ、ヨーロッパ、カナダから採用され、4万平方フィートの最新式設備を揃えた会社で働いている。TaiGen社では、サンディエゴのArena Pharmaceutical社からライセンスされたCART(constitutively activated receptor technology)という特異的なG-protein coupled receptorを同定する技術を利用して、新薬の発見を試みている。
Arena社ではこのCARTを種々の新薬の発見に役立てており、既に見出された新薬候補は現在、肥満症、虚血、粥状硬化症、糖尿病などの治療用として前臨床試験中である。CARTは新薬発見のための非常に優れた技術と言われるが、TaiGen社はこの技術を広い疾病を対象として利用することが無理なので、感染症、炎症、がん、などに集中して利用している。
同社社長のLief氏は、TaiGen社がアジアにおける次のGenentech社となることを期待し、特に台湾に注目しているといわれる。
TaiGen社では、アジアにおける新薬発見を目指したバイオ企業として、アメリカ人と同様に優れた台湾の研究者により、アメリカより安価でより効率的に研究活動を行えると信じている。また台湾ではベンチャー・キャピタルのプールから新分野への投資が可能であることも、この国との結びつきの重要性を高めている。
TaiGen Biotechnology
Arena Pharmaceutical

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